ちょっとキスしただけで「好きです…」短絡的なとり少年は不毛な世界へと迷い込む…


前記事>>>男になるということ…突然訪れた性への目覚め!?とり少年の物語

の続きになります。

その日以来Sの姉のことが頭から離れなかった…

それは恋と言えば恋だが…

恋愛感情の中では最もレベルの低い…

水鳥が最初に見たものを親と認識する…

【刷り込み】

ではないだろうか?

パパ!!

初めて知った年上の魅力に私は刷り込まれたのではないだろうか?

男にとって「年上の女」というのには…

憧れとロマンというものがある…

その代表例が

新任女性教師への想い…

ちゃんと先生の話きいて!!

銀河鉄道999における…

鉄郎…

メーテル

のような崇高な…

大げさかもしれないが…

教祖を崇める信者の感覚に近いのではないだろうか…

脳内で美化とバイアスを繰り返しながら…

どんどん膨らんでいく…

彼女を欲する絶対的な衝動を私は止める事が出来なかった…

意を決しSの家に乗り込む…

確か6月頃だった…

新緑がまぶしい北海道の初夏…

殆ど毎日Sの家に入り浸った…

しかし…

Sの姉に気持ちを伝えるなど、当時の私にはあまりにもハードルが高すぎた…

第一…

あの時喧嘩していた彼氏とは別れていないようだし…

自分なんかが告白したところで未来はない…

彼女とは住む世界が違う…

私は何かを期待していた…

またあの時のように二人っきりになる奇跡が訪れるはずだ。

しかし…

あの時のようなシチュエーションになるわけもなく…

ただただ時間だけが過ぎていく…

案の定「あの日」から彼女は私に対しても…

まるで何事もなかったかのような振る舞いで…

むしろ避けられているようにも感じた…

彼女への想いはあるのだが…

実行に移せなかった…

ただただ…

時間だけが過ぎていった。

見てはならない光景…

私はSの家に通うのをやめた…

というより…

出禁に近い形だった…

それは、Sの親に注意されるようになったためだ。

言うまでもない…

殆ど毎日通っていたのだから、煙たがられるはずだ…

でも…

Sの姉に会いたかった…

たまり場

私の通う中学は町はずれの田畑に面した郊外に位置する…

それに対してSの姉が通う高校は町の中心から少し離れた住宅街にあり、距離的には2キロぐらい離れている…

当時のとり少年は知っていた…

Sの姉をよく見かける「たまり場」を…

一つは駅前通りを1本神社寄り入った路地に位置する喫茶店C

もう一つは農協2階の食堂

そして…

とり少年の通う中学校近くに流れるP川の河川敷…

当時の私はそこに行けばSの姉に会えると思い…

下校時は河川敷で少し時間を潰してから帰るようにしていた…

彼女が来た…

いつものように校門でSと別れた…

Sには「家の仕事を手伝うから」と嘘をついて1人になる機会を敢えて作っていた。

そして私は河川敷の未整備箇所に群生している柳の木々に隠れ場所を見つけ、遠目に彼女が捕捉できる場所を確保していた。

待つこと1時間…

スクーターに2人乗りの不良らしき男女2組がやってきた…

2台目の後ろに彼女が乗っていた…

私の位置から距離的に何メートル離れていたのだろうか?

私は視力が良く…

当時で両目とも2.0あった…

彼女との距離は50mは離れていただろうか?

遠目ながら彼女の表情や大きめの笑い声は確実に捉えていた…

2カップルで何やら楽しげだ…

とり少年は柳の枝に身を隠し…

ずっと彼女の姿をその眼(2.0)で追っていた…

ただ…

一つだけ普段と違ったことがあった…

フルフェイスのヘルメットをとったSの姉の連れはいつもの彼ではなかった…

「新しい彼かな?」

と思ったが…

あまり気にもしなかった…

新たな来訪者

15分ほど経ったろうか…

「今日はもういいかな」

と引き上げようと思った時だった…

遠くから爆音が聞こえた…

当時の学生はこの手の音には敏感だ…

違法改造を行ったバイクのマフラーから発せれらる…

あの音だ…

小刻みなアクセルワークによって奏でられるリズムは正に芸術…

いやいや(汗)

感心している場合ではない。

そのバイクの集団は目視で5~6台ほど…

おおよそバイクとは呼べないその代物は…

空力性能を度外視し、操作性までも犠牲にした珍妙なフォルムは自己主張だけは強い…

未だにアレの良さを理解できないのだが…

彼らは我が物顔でSの姉のグループを取り囲んだ…

惨劇…

いきなり違法改造車(以下:族車と呼ぶ)から降りたリーゼントの男がSの姉の連れに殴りかかった…

それに呼応するかの如く他の

パンチパーマの人や

ソフトモヒカンの人が…

二人の男に寄ってたかって暴行を加えた…

私は身の危険を感じた…

何やらSの姉が泣きながら懇願しているようだが…

殺気だったリーゼントとパンチパーマは手を緩めなかった…

ただ見ているだけだった…

何もできなかった…

ただ恐怖に怯え…

動くことさえできなかった…

当時は携帯電話すらない…

今この場所から出れば、見通しの良い河川敷で身を隠す術はない。

ひとしきり暴行を受け、うずくまり動かなくなる2人…

見ているだけだった…

暴走族が去っていく…

Sの姉ともう一人の女子学生は泣いていた…

うずくまっていた二人もケガはしているものの大事ないようだった。

学生服はところどころ破けて…

顔面は腫れあがり、あちこち出血していた

パンチパーマの方が大声で何か言っていてたようだが…

聞き取れなかった。

族車に跨り暴走族は爆音とともに去っていった…

6連ホーンだろうか…

ゴッドファーザーのテーマがしばらく辺りに響き渡っていた…

置いていかれるSの姉とその友達

倒れていた男二人は介抱するSの姉達を振りほどき何か喋ったかと思うと…

そのままSの姉を乗せずにスクーターで走り去ってしまった…

Sの姉の友達であろう女学生も同じだった…

状況からして…

どちらかのせいでこの暴力沙汰に巻き込まれたのであろう…

真相は未だに分からない…

私は内心ほっとしていた…

想いを寄せるSの姉がケガなどをしなくて本当に良かったと思っていた。

後をつける…

Sの姉とその友達は徒歩で駅まで行くようだ…

私はSの姉の後をつけた…

遠くから見ても分かったが…

寂しそうな後ろ姿だった…

続く

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