日韓は人質!?北海道上空を通過する火星12型ミサイル!

本日2017年9月15日6:57分ごろ北朝鮮が弾道ミサイルを発射し前回(8月29日)と同じコースを飛翔し、前回よりも長い飛距離で襟裳岬沖2200㎞付近に着水した模様です。

国連の制裁決議があったにも関わらずまたもや発射されてしまった弾道ミサイル。

今回も北海道上空を通過し、まさしく私の頭上を越えたミサイル…

そして例のごとく『Jアラート』のエリアメールがけたたましく鳴り出し早朝から起こされました。

北朝鮮が対抗意識を燃やすアメリカの首都ワシントンDCまでの射程距離を想定し、弾道ミサイルの仕上げに入る金正恩。今後の趨勢を私たちは見守るしかないのでしょうか?

1.北朝鮮のミサイルの歴史

朝鮮戦争時、朝鮮半島の南端まで韓国軍を追い詰めながらも寸前でアメリカをはじめとする連合国軍に猛攻をかけられ北朝鮮軍は38度線を大きく自国領へ下がることとなりました。さらには首都平壌をアメリカの爆撃機による空爆で火の海にされた経験をもつ金日成としてはアメリカの圧倒的な火力と高次元の軍事技術がトラウマ級の脅威だったに違いありません。

北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)の祖父である金日成(キム・イルソン)の時代からミサイル開発を始めており、古くは1960年~1670年代の近距離ロケット砲の開発、80~90年代から短距離および中距離の弾道ミサイル開発へと進みました。基本的な技術は旧ソビエト連邦が開発したR-11弾道ミサイル(スカッド)をエジプト経由で入手し独自の改良がなされました。それをモデルとして以降の開発が進みました。その進化系が1984年に公になった火星(ファソン)弾道ミサイルシリーズです。火星型ミサイルについては後で述べますが、北は朝鮮戦争時に制空権を取られ一方的に爆撃された苦い経験から長距離弾道ミサイルの重要性に早くから着目していました。

旧ソヴィエト連邦崩壊後に行き場を失ったロケット技術者などを自国に取り込み、技術支援を受けながら北は着々とミサイル開発に向けての準備を周到に進めてきました。それは核開発と並行して行われ政治カードにも度々使われることになりました。そして
金(キム)一族の生命線と言われるほどに無くてはならない物になりました。

2.北朝鮮のミサイル開発と種類

朝鮮戦争が停戦状態になって(今も北と南は戦争状態です)以降も北朝鮮は弾道ミサイルの戦略上の有効性を早くから認識しており、冷戦時代のソ連対アメリカの核ミサイルによる全面戦争の恐怖や核抑止力の力を目の当たりにしてきました。自国を守るために核武装は国家プロジェクトとなり核開発と弾道ミサイル開発をセットとした体制が確立されました。最終的にはアメリカ本国を射程に入れる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発とそのミサイルの弾頭に小型化に成功した核を搭載することが北の狙いです。

そしてその野望が現実のものになったと言えるでしょう。
既に日本領土はすべて射程圏に入り、移動式の発射台からどこからでも打てる体制が整っています。その数約200基が日本に向けられているといわれます
ミサイルの種類も各種揃っていて短距離・中距離・大陸間弾道と地球の半分近くを保有するミサイルでカバーしています。
以下に簡単に表にしましたがこれ以外にも派生形や極秘裏に開発中のものを含めるとまだ種類があるのは間違いないです。
名称 種類・派生型 飛距離
ドクサ 短距離型 120km
スカッド 短距離型 スカッドB・スカッドER 300km~1,000km
ノドン 準中距離型 ノドン1号・2号 1,300km~???
ムスダン 新型中距離型(IRBM) 2,500km~4,000km
テポドン 大陸間弾道型 テポドン2・3段式 6,000km~10,000km
北極星2型 準中距離型(IRBM) 2,000km~???
火星12型 中距離型(IRBM) 2,000km~3,700km
火星14型 大陸間弾道型(ICBM) 5,500km~???
名称不明 潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM) 開発中につき不明

3.加速する火星(ファソン)ミサイル開発


北朝鮮では火星型ミサイルの元となったスカッドの発展型であるスカッドBは火星5型、スカッドCは火星6型、スカッドを改良したノドンは火星7型と呼んでいます。そして旧ソ連の潜水艦発射弾道ミサイルをモデルとしたムスダンは火星10型、2017年7月に発射された大陸間弾道ミサイル(ICBM)は火星14型と命名しています。

火星シリーズは結局のところ旧ソヴィエト連邦のミサイル技術を模倣(正確にいうとソ連のロケット技術者を招聘し技術一式を北朝鮮に持ち込んだ)したものであるが、北朝鮮技術者により少しずづ改良を加えられ現在の性能にに至ってると言える。
したがって弾道ミサイル技術そのものは北朝鮮国内で完結できる体制が整っているといって間違いないでしょう。その開発スピードは凄まじくミサイルの飛距離や精度が実験回数を追うごとに確実に増しているのも脅威です。

4.日本のミサイル防衛では手遅れ…

残念ながら日本国単独では北朝鮮のミサイルの脅威から自国を守ることは無理のようです。以下の記事↓↓

北朝鮮の脅威『かなりヤバい日本のミサイル防衛』

で触れましたが現時点で北朝鮮が各種ミサイルを可能な限り発射した場合日本だけでは

防ぐのはまず不可能と言えるでしょう。

飽和攻撃(多数同時発射)にしても日本のイージスシステムだけでは防げないのは理論上からして無理なのは立証済みですし、宇宙空間から大気圏に再突入してきた弾道ミサイルはマッハ20を超えもはや地上配備のPAC3では太刀打ちできない状態にあります。PAC3の撃墜可能射程は約20kmで都市部にミサイルが飛来した場合撃墜できても破片が街に降り注ぐのは避けられません(核弾頭が炸裂するよりはマシですが…)

5.先制攻撃しか手立てがないのか?


守れないなら先に攻撃するしかないだろ!」と考える方がいるかもしれませんが…。

結論からいうと米国などの軍事攻撃により北朝鮮のミサイル施設などを早期に全滅させることは無理だと考える識者が多く、その理由は北朝鮮の重要施設のほとんどは地下深くのトンネル内にあるということです。アメリカ自慢のバンカーバスター(地中貫通爆弾)でもせいぜい粘土層で30m、コンクリートで6.7m貫通したとされていますが北朝鮮の地下施設はそんな浅いところにはありません。平壌の地下鉄でさえ地下100m、緊急時の地下巨大都市が300mという深部にあることからキム一族は相当空爆を警戒していると言えるでしょう。危険を察知すれば素早く地下トンネルに潜り攻撃に備えるでしょう。よってアメリカの空爆などによる先制攻撃は効果が薄いと言わざるを得ません。

6.日韓は人質!?万全の北朝鮮と金正恩


北朝鮮は現在経済制裁をうけ非常に厳しい状態にあると言えますが、それと同時に核弾頭を搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)を手にしアメリカと対等に渡り合えるテーブルに着いたと言えます。

仮に戦争が起きたとしても隣国である韓国や日本を含むアメリカの同盟国にミサイルなどを一斉射撃した場合数百万人単位の死傷者が出ることは明白です。

いわば人質を取ったも同然なのです

現代では人の命が一昔に比べ重要視される時代となり世界世論も黙っていません。トランプ政権も下手なことをして北に大量破壊兵器の使用を許せば

「北朝鮮を刺激して核ミサイルを撃たせた張本人」

として歴史に汚名を残すことを極端に恐れています。

中国、ロシアは北朝鮮が一線を越えなければ良しとしており核配備は黙認しているも同然。アメリカは戦争を起こす大義名分もなく同盟国を人質にとられ身動きができない。まさにキム一族の思うつぼ…。今後は北を核保有国として各国が認めなければならない恐怖の時代がくるのかもしれません。

7.終わりに

メディアでは北朝鮮を「狂った国家」「無謀な独裁者の国」などと揶揄することが多いですが。金正恩体制は狂ってなどおらず自国の存続のために必死に世界と戦っている孤独な国家と言えるでしょう。

その様は太平洋戦争を始めた過去の日本によく似ています。理由や時代背景こそ違えど外国の圧力に耐えかねたということや、国として存続するための生命線(石油燃料)を絶たれやむを得ず開戦した経緯など戦争へと向かう姿勢は当時の日本に似ています。開戦擁護派は「やむを得ず」を口実に戦争の正当性を掲げますが武力では何も解決できません。そうした意味では北朝鮮はとても狡猾にそして慎重に外交を続けていると言えるでしょう。

しかしこれ以上圧力が増加し北朝鮮を追い詰めてしまえば武力行使もあり得るでしょう。国同士の武力衝突となれば被害甚大です。

むしろ罪もない一般国民が傷つくだけです。日本も先の戦争で武力を持たない一般国民が80万人亡くなっています。今後北朝鮮問題はどうなるか全く先が見えない状況ですが。緩やかな制裁がジワジワと効き始めキム一族の静かな終焉を待つ事がいまの私たちにできる唯一の事かもしれません。

一刻も早く解決することを願います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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